前項でも話したが、迷惑をかけるキャンパーは数多くいて、それは正規のキャンプ上でも起こっている。
石垣島桴海地区にある米原キャンプ場は石垣島で古くからあるキャンプ場として有名だ。
その昔はオウム真理教信者が集まりキャンプをしたというのは島では有名だが、その残党が今でも石垣島に住んでいるというのはあまり知られていないのではないだろうか?
上祐の運転手などは石垣島の老舗ホテルでフロントをしていたり、工芸品を販売する店に務めていたりもした。
話を元に戻すが、米原キャンプ場に来る連中のことを島では「ヤドカリ族」と呼んでいる。
テントを持って歩く姿からそれを連想したようなのだが、実に的を射ている。
島では彼等をよく思っている人はそれほどいない、むしろ来てもらわなくても結構だと言っている人も多くいる。
島に金を落とすわけでもなく、ヒッチハイクなどをして住民の良心を食い物にし、金を節約しようとしているのだから始末が悪い。
一昔前では島の若い連中がナイチャー狩りをしたというのも事実だ。
なぜ彼等が嫌われるのかというのは、ナイチャーの感覚を考えればわかると思う。
ナイチャーは
「金を出しているから権利を言って当然だ。」
と考える者が多いのだが、以前こういう問題があった。
月刊ゆう(現在廃刊)という本音丸出しの地元紙があったのだが、そこへの投書で
「米原ビーチで三線を持って行って酒を飲んでいたら、キャンパーからうるさいと言われケンカになった。」
沖縄では海に三線を持って行ってビールを飲みながら歌うというのは、習慣であって特に不思議な光景でも不適切な行為でもない。
しかし、キャンプ場代500円を払っているのだから言う権利があるとでも思っているのだろう。
エイサーの練習の音がうるさいと苦情を入れたナイチャーが問題になっているが、それと全く同じなのである。
数年前、あるキャンパーに出会い、彼は米原キャンプ場でキャンプをしたことがあるそうなのだが、同じ事を言っていた。
「静かにしてくれ、と沖縄人に言ったら変な目で見られた。こっちは金を払っているのに。」
私は静かに、
「君は今まで普通の旅行じゃなくて旅をしたい、旅は現地の人の生活や風習に触れることができるから。と偉そうに言っていたけど、金を払っているから偉いとでもいいたいのだろ?君は結局ただの、いや低レベルな旅行者と同じなんだよ。君みたいな連中は沖縄に来なくて結構だから。」
と丁寧に伝えておいた。
郷に入っては郷に従えという言葉の本当の意味を知らない「世捨てキャンパー」は今でも石垣島にやって来る。
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